理事長挨拶

理事長

大島 弓子

2024年 年頭のご挨拶
-今年度も看護学教育の質向上を目指して活動を継続していきましょう-


 2024年は、「令和6年能登半島地震」から始まりました。新年早々、悲しみと苦難の出来事が起り、亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害を受けた方々にお見舞いを申し上げます。
 このような中、理事長として、年頭のご挨拶が遅くなりましたことをお詫びいたします。
 2024年は、学会設立44年目を迎え、今期の役員は2年目を迎えます。現在、「評議員・理事選挙」が行われており、これによって選出された新組織が6月の評議員会から発足します。つまり、私を含めた現役員は、あと6か月の活動となります。期限が区切られた中ではありますが、今年度の活動目標と将来に向けた活動の基盤づくりを成し遂げるべく、パワフルに現在、活動しております。
 この活動の目的は、看護学教育の質担保と向上に向けたものですが、その1つ目は、デジタル化の定着と、その有効活用、また今後に向けてデジタル化資料を蓄積し今後の活動に有用に活用できるための方策づくりです。
 2020年からのCOVID-19パンデミックは、2020、2021、2022、2023年と学会の活動の在り方を変更せざるを得ない状況にさせられました。本学会にとっての大きな変化は、会議や研修会、そして学術集会等をオンラインで行ってきたことだと思います。特に、会議等はそれが常態化し、それに伴い資料等のデジタル化も、より一層進みました。対面での会議に比べて役員間のコミュニケーション等でやや希薄になったことはありますが、時間的経済的に合理的になったことは確かです。オンライン化に伴い、会員への情報提供も、メール配信で行うことへと変更してまいりました。このようにして作り上げてきたオンライン化に欠かせない会議資料や必要書類等をアーカイブとしてクラウドに収納し、その活用に向けて体系化し、活用にあたっては規程を作るなど、この変革は数年をかけながら、進めてまいりましたが、その最後のまとめをしています。
 このオンラインの多様な活用にあたっては、会員全員のメールアドレスの登録が必須になります。この全会員の登録完了についても、毎年毎年、お願いをしてきましたが、未だ100%の完了に至っておりません。あらためて、まだされていない会員の方の登録を、是非お願いしたいと存じます。
 同時に、以前から討議してきた冊子体の学会誌から、オンライン活用のEジャーナルになりました。これも、デジタル化の活用の流れとリンクしています。
 2つ目は、よりよい学術集会の開催に向けた活動です。
学術集会は、2020年の第30回~2022年の32回までは、COVID-19の影響により、オンラインで開催してきました。各学術集会長と運営担当者の方々の努力のおかげで、参加者もこのオンラインによる開催の恩恵を大いに得ました。2023年の第33回は、対面を主体としてオンラインも一部併用した学術集会を再開し、久々の対面でしたが、そのメリットを大いに再認識もさせられました。そのような経過の中で、2024年度は、8月に第34回学術集会が東京で開催されます。今回も対面を中心として一部オンライン併用となります。皆様と共に、講演や研究発表、セッションでの討論等、新たな知見をまじえ、看護学教育について活発に語り合える場になると思っています。
 3つ目は学会の事業に向けた各委員会で続けてきた活動を、残り6か月でさらに活発にし、次期の活動につなげることです。この中には、今期、新たに立ち上げた将来に向けた構想を検討するプロジェクトも含まれます。学会の活動は今後も継続していくことが重要ですが、看護学教育をとりまく社会状況は変化してきています。その変化に対応し、さらによりよい教育へと牽引する活動、よい内容を普遍的に大切にする活動等、検討し、意見をまとめ、次期の活動へとつなげていけるよう取り組んでいます。
 2024年は、この「次期への継続」を念頭に、残り少ない6か月ですが、理事・監事一同、そして、評議員、委員会の委員、学術集会長等で、協力して活動していこうと思っております。
 会員の皆様、どうぞ、本年もよろしくお願い申し上げます。