災害支援対策委員会

2011年3月の東日本大震災発生直後に『災害支援プロジェクト委員会』として活動を開始し、2013年度より災害支援対策委員会と名称が改まりました。看護教育機関ならびに会員への災害支援対策に関する活動を任務としています。現在、東日本大震災被災地(岩手県、宮城県、福島県)の看護教育機関を対象とした『災害支援対策事業』を行っています。また本学会の目的に即した災害支援対策の検討を目的としたニーズ調査の準備を進めています。

【委員長(所属)】

正木 治恵(千葉大学)

【委 員(所属)】
天野 薫(人間環境大学), 石橋 佳子(さいたま市立高等看護学院), 佐々木 久美子(日本赤十字秋田看護大学), 中島 麻紀(名古屋大学), 飯野 英親(福岡看護大学), 三橋 睦子(国際医療福祉大学)

【2023年度活動内容】

2023年度には以下2つの活動を実施した。
1)看護学教育機関への災害支援助成事業の実施
令和6年度能登半島地震の発災に伴い、看護基礎教育機関の被災状況について情報収集を行い、災害支援(助成)フローチャートに基づき助成事業実施の可否を検討した。令和6年能登半島地震で被災した看護基礎教育機関への助成をHP上で公募し、申請のあった3校から支援対象校と助成額を検討した。また、復興が遅れていることから本事業の追加募集をしたが、応募はなかった。
2)看護基礎教育課程における災害看護教育の検討
第33回学術集会において、災害支援助成事業の実績及び本委員会と日本看護系大学協議会の災害時の情報収集システムを紹介した。さらに、東日本大震災及び熊本地震の際に、被災地で看護教育機関に従事されていた看護教育者に、看護基礎教育機関が発災後に教育を継続していくための工夫について話題提供頂き、経験知を共有・検討した。

【2022年度活動内容】

2022年度には以下3つの活動を実施しました。
1)2021年3月に看護系教育機関の協力を得て実施した調査結果を、「新型コロナウイルス感染症拡大状況下で教育を受ける看護学生の声」として本学会誌に投稿しました。(本調査結果は査読を経て、2023年6月に受理され、日本看護学教育学会誌Vol.33No.2-1に掲載されました。)
2)2011年より毎年本学会予算を確保して実施している『災害支援助成事業』を円滑に運用していくため、本学会評議員を介した災害関連情報収集の仕組みづくりについて検討しました。
3)自然災害発災時の看護基礎教育機関の被害状況をその都度確認した結果、2022年度は『災害支援助成事業』の発出はしませんでした。因みに2021年度は、福島県沖を震源とする地震で被災した看護教育機関4校に対し、1件あたり10万円を上限に助成しております。