名誉会員
吉田 時子氏
50有余年にわたり、看護教育の場で指導的な役割を果たされるとともに、看護学教育と研究の発展、その環境の改善に向けて献身的な活躍をされ、大学・短期大学・専門学校等、広範囲にわたり看護学教育の発展に多大な貢献をされました。
看護学教育に関連する氏の職歴は、厚生省看護研修研究センターの初代所長を務められたこと、母校である聖路加学園において専門学校、短期大学、大学の創設に関わられたこと、聖隷クリストファー大学の初代学長を務められたことなどが挙げられます。
本学会における活動としては、前身である「全国看護教育研究会」において、12年間初代会長を務められ、学会移行の際の設立準備委員会の委員長の任を果たされました。1991年、本学会が設立された際は、初代理事長を6年間務められ、学術会議に登録される学会として発展するために卓越したリーダーシップを発揮されました。これらの功績を称え、2000年の本学会定例総会において、本学会第一号の名誉会員を授与されました。
吉武 香代子氏
小児看護学、看護管理学の先駆者として看護学の発展に多大な貢献をされるとともに、厚生労働省、文部科学省の委員を歴任され、千葉大学看護学部学部長、東京慈恵会医科大学医学部看護学科学科長としても、日本の看護教育の向上にも大きな役割を果たされてきました。専門領域である小児看護学においては、子どもの入院環境の改善、小児看護における母親の参加、臨床を重視する教育に力を入れられ、現日本小児看護学会の設立にも尽力されました。
本学会の基盤となった全国看護教育研究会では、1962年~1987年の25年間にわたり、講演者として、またワークショップのアドバイザーとして看護教育者への指導にあたられました。また、本学会設立準備委員会では会則担当委員を勤められ、学会設立年にあたる1991年の40周年記念式典において表彰を受けられました。本学会設立以降は、1991年7月~1994年8月および1994年8月~1997年8月の2期にわたり、教育研究担当理事として本学会の基盤づくりに貢献されました。これらの功績を称え、2003年の本学会定例総会において、名誉会員第二号を授与されました。
小島 操子氏
本学会の基盤となった全国看護教育研究会では、1976年~1986年の間の7年にわたり講演者として、またワークショップのアドバイザーとして看護教育者への指導にあたられました。また本学会設立準備委員会では会則担当委員を勤められ、1991年の全国看護教育研究会40周年記念式典において表彰を受けられました。
本学会設立以降は、1991年7月~1994年8月および1994年8月~1997年8月の2期にわたり、会則・渉外担当理事として本学会の基盤づくりに貢献されました。1992年7月に本学会第2回学術集会長を勤められました。これらの功績を称え、2008年の本学会定期総会において、名誉会員として承認されました。
近藤 潤子氏
本学会の基盤となった全国看護教育研究会では、1968年~1985年の間の12年間にわたり講演者として、またワークショップのアドバイザーとして看護教育者への指導にあたられ、1991年の全国看護教育研究会40周年記念式典において表彰を受けられました。
本学会設立以降は、1991年7月~1994年8月および1994年8月~1997年8月の2期にわたり、会則・渉外担当理事を、また2001年8月~2003年8月まで監事を勤められ、本学会に多大な貢献をされました。これらの功績を称え、2008年の本学会定期総会において、名誉会員として承認されました。
沢 禮子氏
本学会の基盤となった全国看護教育研究会では、1989年~1991年まで、本学会設立準備委員会委員として貢献されました。
本学会設立以降は、1991年7月~1994年8月および1994年8月~1997年8月の2期にわたり、監事を勤められ、本学会の発展に貢献されました。これらの功績を称え、2008年の本学会定期総会において、名誉会員として承認されました。
田島 桂子氏
1991年本学会設立時から、理事2期を含め評議員5期、第6回学術集会会長(1996年)を務め、2000年~2003年は理事長として学会の発展を推進されました。
学会設立以前の「全国看護教育研究会」では、長年にわたり全国の看護教員を対象とした夏の集中研修会(ワークショップ)の企画や雑誌発行に尽力、本学会設立に向けた基盤づくりに貢献されました。2002年には厚生科学研究費による「看護基礎教育における看護技術及び認知領域面の教育のあり方に関する研究」を研究代表者として主導し、その結果を講演・研修会を通して普及されました。
1977年、わが国で初の看護教育者の教育機関である「厚生省看護研修研究センター」では、設立当初から幹部看護教員養成課程の教育・研究を担当され、教務科長就任後は海外看護教員受け入れ課程の教育企画・指導、国際協力事業団と連携をとり、看護教育者の教育に尽力されました。1992年からは聖隷クリストファー看護大学教授、学部長、大学院研究科長、聖隷学園理事等を歴任されました。その後、広島県立保健福祉大学(2005年~県立広島大学へ統合)で副学長・教授、教育研究交流センター長を歴任し、2004年3月に退職されました。
本学会並びに、看護学教育の実践・研究の幅広い分野における看護学教育の礎を築き、我が国の看護学教育発展への功績が認められ、2018年名誉会員となられました。
藤村 龍子氏
1991年本学会設立時から、理事2期、監事1期を含め評議員5期、第4回学術集会長(1994年)を務め、教育研究担当理事として6年間、毎年ワークショップ開催に尽力されました。
1994年には本学会が目的とする看護学教育の向上を継続的に発展させ、学術的基盤を培っていく集団としての成熟化・専門職化を意図し、2002年~厚生科学研究費による「看護基礎教育における看護技術及び認知領域面の教育のあり方に関する研究」の班員として尽力され、本学会の発展に寄与されました。
東海大学医療技術短期大学看護学科教授、慶應義塾看護短期大学教授、東海大学健康科学部看護学科教授、東京慈恵会医科大学医学部看護学科教授を歴任され、2001年から2006年に東海大学健康科学部学部長、2008年から2011年には東京慈恵会医科大学医学部看護学科学科長を勤められました。本学会並びに幅広い分野における看護学教育の実践・研究を通して我が国の看護学教育発展への貢献が認められ、2018年名誉会員となられました。
佐藤 禮子氏
1994年から理事4期、監事2期を務め、2003年~2009年は2期にわたり理事長として本学会の発展を牽引されました。
本学会の前身である「全国看護教育研究会」から看護学教育の発展に貢献され、理事長の任期中の2008年には、全国の看護基礎教育機関の教員と教育代表者及び大学院の教育代表者を対象にした調査をもとに「看護学教育の教育環境に関する実態と質向上に資するための提言」を報告しています。
千葉大学大学院、兵庫医療大学大学院、関西国際大学大学院、東京通信大学等で長年にわたり看護学教育に貢献されています。また「看護学教育の在り方に関する検討会」(文部科学省 2001~2002)の委員として、大学における看護実践能力の育成の充実に向けた検討の役割を担うなど、常に「看護」を「学問」として教育することに尽力されてきました。「看護学教育」の質の向上に関する功績に対し、2020年に名誉会員として承認されました。
川嶋 みどり氏
本学会の基盤となった全国看護教育研究会では、発足時に初代理事長である故吉田時子氏の指名によって基礎看護技術の講師として、看護教育者への指導にあたられました。学会になってからは、評議員2期、監事を2期務めてこられました。
また、今日まで、70余年にわたって、看護の臨床・研究・教育活動を続けてこられています。首都圏に職場を持つ看護師らの協働学修集団である東京看護学セミナーを結成し、常に時代が要請する看護の問題に対応しながら、看護界並びに社会に対しても適時発言をしてこられました。1984年には、当時の日本で唯一の民間の臨床看護学研究所を創設、全国から参集した研修生は数百人を超えています。セミナー活動を基盤にして、2004年から看護実践事例の集積を図る研究に取り組み、看護実践事例集積センターをweb上に立ち上げ、現在も活動中です。その後、大学教員としての10年余を経て、現在も各地での研修、共同研究、執筆等を通して看護の社会的評価を高める活動に余念がありません。
これらの功績を称え、2022年度評議員会において、名誉会員の称号を授与されました。
高橋 照子氏
2000年から理事5期13年、そのうち副理事長として3期10年を務められました。この間、日本学会事務センター破産被害の対処、事務所の移転、一般社団法人への移行など大きなイベントに副理事長として対応してこられました。2006年には、第16回学術集会長も務めておられるなど、本学会の発展に多大なる貢献をされました。
また、2000年の愛知医科大学看護学部設置を始めとして、我が国における看護学教育の大学化において複数の学部および大学院の設置に多大なる貢献をされています。さらに、兼任講師として多くの大学で「看護教育」等の講義を担当してこられています。
これらの功績を称え、2022年度評議員会において、名誉会員の称号を授与されました。
南 裕子氏
南裕子氏は、学会設立初年度から会員として活動されており、1994 年から評議員5期 16 年、理事1期3年、監事1期 4 年を務められました。その間 1997 年から3年は第2代理事長を務められました。日本看護協会の会長、国際看護師協会会長という重要な役職を兼務されながら、常に看護 界全体を俯瞰した発言をされ、本学会の発展に寄与されました。 職歴では、聖路加看護大学看護学部教授、兵庫県立看護大学学長、日本看護協会会長、国際看護師協会会長、日本学術会議会員、日本学術会議看護学分科会委員長、近大姫路大学学長、高知県立大学学長、神戸市立看護大学学長を歴任され、日本だけでなく世界の看護界の発展に寄与されてい ます。
これらの功績を称え、2023年度評議員会において、名誉会員の称号を授与されました。
山口 瑞穂子氏
山口瑞穂子氏は、本学会が研究会から学会に移行する際に尽力され、学会設立初年度から会員として活動されており、1991年から理事2期6年、評議員1期3年を務められています。その間、1993 年には第3回学術集会長を務めています。 職歴では、長年にわたり順天堂医療短期大学看護学科教授として、さらに茨城キリスト教大学看護学部看護学科教授などを歴任され、基礎看護学領域の著書を多数出版し、看護技術教育の発展に大いに寄与されました。
これらの功績を称え、2023年度評議員会において、名誉会員の称号を授与されました。
新道 幸惠氏
新道幸惠氏は、学会設立初年度から会員として活動されており、1991年から評議員2期6年、監事1期3年を務められています。その間、1997年には第7回学術集会長を務められています。 職歴では、国立公衆衛生院主任研究官、神戸大学医学部付属病院看護部長、神戸大学医学部教授、青森県立保健大学学長、日本赤十字広島看護大学学長、京都橘大学看護学研究科(博士後期課程)教授などを歴任されて います。阪神淡路大震災時には、病院における看護活動と災害看護研究に尽力されました。また退職後も客員教授等で看護教育に携わるなど、看護教育の発展に寄与されています。
これらの功績を称え、2023年度評議員会において、名誉会員の称号を授与されました。